[TextField]スクロールっぽいモノ

by stenpel
TextFieldでスクロールさせてみたい
感謝:http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card301.html
♥0 | Line 44 | Modified 2010-04-29 14:44:40 | MIT License
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// TextFieldでスクロールさせてみたい
// 感謝:http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card301.html
package {
    import flash.display.Sprite;
    import flash.text.TextField;
    import flash.text.TextFieldType;
    import flash.events.MouseEvent;
    
    public class FlashTest extends Sprite {
    	private var tf:TextField;
    	
        public function FlashTest() {
            tf = new TextField();
            tf.width = 400;
            tf.type = TextFieldType.INPUT;
            tf.wordWrap = true;
            tf.border = true;
            tf.multiline = true;
            tf.background = true;
            tf.backgroundColor = 0xFF3399;
            tf.text = "私は、その男の写真を三葉、見たことがある。一葉は、その男の、幼年時代、とでも言うべきであろうか、十歳前後かと推定される頃の写真であって、その子供が大勢の女のひとに取りかこまれ、(それは、その子供の姉たち、妹たち、それから、従姉妹《いとこ》たちかと想像される)庭園の池のほとりに、荒い縞の袴《はかま》をはいて立ち、首を三十度ほど左に傾け、醜く笑っている写真である。醜く? けれども、鈍い人たち(つまり、美醜などに関心を持たぬ人たち)は、面白くも何とも無いような顔をして、「可愛い坊ちゃんですね」といい加減なお世辞を言っても、まんざら空《から》お世辞に聞えないくらいの、謂《い》わば通俗の「可愛らしさ」みたいな影もその子供の笑顔に無いわけではないのだが、しかし、いささかでも、美醜に就いての訓練を経て来たひとなら、ひとめ見てすぐ、「なんて、いやな子供だ」と頗《すこぶ》る不快そうに呟《つぶや》き、毛虫でも払いのける時のような手つきで、その写真をほうり投げるかも知れない。まったく、その子供の笑顔は、よく見れば見るほど、何とも知れず、イヤな薄気味悪いものが感ぜられて来る。どだい、それは、笑顔でない。この子は、少しも笑ってはいないのだ。その証拠には、この子は、両方のこぶしを固く握って立っている。人間は、こぶしを固く握りながら笑えるものでは無いのである。猿だ。猿の笑顔だ。ただ、顔に醜い皺《しわ》を寄せているだけなのである。「皺くちゃ坊ちゃん」とでも言いたくなるくらいの、まことに奇妙な、そうして、どこかけがらわしく、へんにひとをムカムカさせる表情の写真であった。私はこれまで、こんな不思議な表情の子供を見た事が、いちども無かった。第二葉の写真の顔は、これはまた、びっくりするくらいひどく変貌《へんぼう》していた。学生の姿である。高等学校時代の写真か、大学時代の写真か、はっきりしないけれども、とにかく、おそろしく美貌の学生である。しかし、これもまた、不思議にも、生きている人間の感じはしなかった。学生服を着て、胸のポケットから白いハンケチを覗《のぞ》かせ、籐椅子《とういす》に腰かけて足を組み、そうして、やはり、笑っている。こんどの笑顔は、皺くちゃの猿の笑いでなく、かなり巧みな微笑になってはいるが、しかし、人間の笑いと、どこやら違う。血の重さ、とでも言おうか、生命《いのち》の渋さ、とでも言おうか、そのような充実感は少しも無く、それこそ、鳥のようではなく、羽毛のように軽く、ただ白紙一枚、そうして、笑っている。つまり、一から十まで造り物の感じなのである。キザと言っても足りない。軽薄と言っても足りない。ニヤケと言っても足りない。おしゃれと言っても、もちろん足りない。しかも、よく見ていると、やはりこの美貌の学生にも、どこか怪談じみた気味悪いものが感ぜられて来るのである。私はこれまで、こんな不思議な美貌の青年を見た事が、いちども無かった。もう一葉の写真は、最も奇怪なものである。まるでもう、としの頃がわからない。頭はいくぶん白髪のようである。それが、ひどく汚い部屋(部屋の壁が三箇所ほど崩れ落ちているのが、その写真にハッキリ写っている)の片隅で、小さい火鉢に両手をかざし、こんどは笑っていない。どんな表情も無い。謂わば、坐って火鉢に両手をかざしながら、自然に死んでいるような、まことにいまわしい、不吉なにおいのする写真であった。奇怪なのは、それだけでない。その写真には、わりに顔が大きく写っていたので、私は、つくづくその顔の構造を調べる事が出来たのであるが、額は平凡、額の皺も平凡、眉も平凡、眼も平凡、鼻も口も顎《あご》も、ああ、この顔には表情が無いばかりか、印象さえ無い。特徴が無いのだ。たとえば、私がこの写真を見て、眼をつぶる。既に私はこの顔を忘れている。部屋の壁や、小さい火鉢は思い出す事が出来るけれども、その部屋の主人公の顔の印象は、すっと霧消して、どうしても、何としても思い出せない。画にならない顔である。漫画にも何もならない顔である。眼をひらく。あ、こんな顔だったのか、思い出した、というようなよろこびさえ無い。極端な言い方をすれば、眼をひらいてその写真を再び見ても、思い出せない。そうして、ただもう不愉快、イライラして、つい眼をそむけたくなる。所謂《いわゆる》「死相」というものにだって、もっと何か表情なり印象なりがあるものだろうに、人間のからだに駄馬の首でもくっつけたなら、こんな感じのものになるであろうか、とにかく、どこという事なく、見る者をして、ぞっとさせ、いやな気持にさせるのだ。私はこれまで、こんな不思議な男の顔を見た事が、やはり、いちども無かった。";
            addChild(tf);
            
            var up:Sprite = new Sprite();
            up.name = "up";
           	up.graphics.beginFill(0);
           	up.graphics.drawRect(0,0,10,10);
           	up.x = tf.width;
           	up.addEventListener(MouseEvent.CLICK, onClick);
           	addChild(up);
           	
           	var down:Sprite = new Sprite();
           	down.name = "down";
           	down.graphics.beginFill(0);
           	down.graphics.drawRect(0,0,10,10);
           	down.graphics.endFill();
           	down.x = tf.width;
           	down.y = tf.height-down.height;
           	down.addEventListener(MouseEvent.CLICK, onClick);
           	addChild(down);
        }
        
        private function onClick(e:MouseEvent):void {
        		var sp:Sprite = e.currentTarget as Sprite;
        		if(sp.name == "up")
        			tf.scrollV--;
        		else if(sp.name == "down")
        			tf.scrollV++;	
        }
    }
}